yotsuya valley｜四谷valley
四谷valleyは、わたしたちの設計事務所から数軒隣、同じ通り沿いに位置しています。
2015年の暮れにここに事務所を移転したのですが、小さな庭が連なるこの細い道をわたしたちは、とても気に入っています。ふいに夏みかんの花の香りに頬をなでられたり、子どものピアノの練習が聞こえてきたり、塀の上の猫と目が合ったり。
事務所の小さな庭でも、植木が四季折々を伝えてくれて、仕事をしていると子どもの遊ぶ声や道行く人の声が響いてきます。草木や人を日常的に近くに感じることができるのです。この四谷坂町に計画したコーポラティブハウスにおいても、草木や人の気配が近くに感じられる小道＝「露地」の魅力を大切にして、露地のような道を進みながら各階の家まで毎日新鮮な気持ちで帰れるようにしたいと考えました。
住む人の拠り所である家のようであり、ただそこにある自然の岩のような、スケールを横断した建物の姿を目指しました。それは、まわりに溶け込みながらどこか飄々とした風貌の佇まいといえばいいでしょうか。室内も、つくり込むのではなく、渓谷に見つけた洞窟内にビバークするように、身体に寄り添いながらも、野生の身体を目覚めさせるようなスケルトンに、最小限の手を加えて住処にしていく空間イメージです。
date
type
location
producer
photo
2019 unbuilt
cooperative house
Shinjuku, Tokyo
Archinet
miya akiko architecture atelier
plan
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