CUCULO FELICE

2015年の秋に富山県高田市にデザイン関係の審査に出向いた時、タカタレムノスの社長さんと出会うことができました。嬉しいことに10年以上前に雑誌に掲載された「那須の山荘」をよく覚えていてくださり、木製の時計を設計するご縁が生まれました。

その一号目がこの鳩時計です。

イタリア語で cuculo は “カッコウ” を、felice は “しあわせ” を意味します。

しあわせな時を刻めるようにと想いを込め、“CUCULO FELICE” と名付けました。

森の中にひっそりと建つ家のような、あるいは中世の素朴な教会のような佇まいを考えてシルエットをデザインしました。針は、カッコウの尾羽や教会のバラ窓の一部をモチーフとしています。それぞれの人のイメージで、いろいろなアナロジーの余地を残した時計。時計は正確に時を刻みますが、流れる時間のはやさは異なり、記憶の密度も異なります。そのような時間の風景に CUCULO FELICE がそっと寄り添い、カッコウが

時の詩を届けます。

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photographing location　houseK

2018.07

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TAKATA Lemnos Inc.

Takumi Ota